令和のお歳暮事情

令和のお歳暮事情

今年もお歳暮の季節が近づいてきましたね。 お世話になった方へ感謝の気持ちとして贈るお歳暮ですが、相手方の年代や趣味・嗜好、関係性などを考えると、何を送ったら良いのか、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、お歳暮の基礎知識と、近年のお歳暮事情についてご紹介したいと思います。

お歳暮の基礎知識

まずはお歳暮を贈る時期について。地域によって若干異なりますが、関東では12月初旬から12月31日まで、関西では12月13日から12月31日までに届けば問題ないとされています。あまり年の瀬に近くなると、会社がお休みだったり、里帰りや旅行にでかけたりすることもあるので、クリスマス前までに贈るのが良いでしょう。

次に、お歳暮は誰に贈るものでしょう? お歳暮は感謝の気持ちを伝えるものですから、「お世話になっている方」であれば特に決まりはありません。両家のご両親や、会社の上司、仕事の取引先が多いと思いますが、最近では友達同士や同僚に贈るカジュアルなギフトとして贈るケースも増えてきました。 ただ、お歳暮(やお中元)には「これからもずっとお世話になります」という意味が込められています。一度贈っただけで止めてしまうのは大変失礼にあたります。毎年、継続的に贈ることが「お歳暮のマナー」になります。

贈ってはいけない品物

お歳暮の品として贈ってはいけないものがあるのをご存知でしょうか?

・ハサミや包丁などの刃物
 「縁を切る」というイメージがあることから、贈りものとしては適さないとされています。

・靴やブーツ・マットなど
 「踏みつける」「足蹴にする」といった意味合いがあるとされています。

・ハンカチ
 贈りものとして人気なので意外な感じがしますが、「手巾」(てきん)=「手切れ」=「会 いたくない」というふうに思われてしまう可能性があるからです。

・下着・靴下などの肌に直接身につける衣類
 これらの品物は相手に対して「みすぼらしい格好をしている」「着るものに困っている」など、蔑むような印象を与えてしまうことがあるからです。

・現金や金券・商品券
  何を贈ろうか迷った時など、好きなものを買ってもらおうと贈る場合があるかもしれませんが、蔑みととられてしまうので避けましょう。

お歳暮もカジュアル化

近年では、友達同士や会社の同僚に贈るなど、お歳暮のカジュアル化が進んでいるようです。
贈る相手もそうですが、贈る品物自体も以前と比べて、低価格帯のものが好まれたり、価格よりも相手の属性やライフスタイルに合わせた多種多様な品物が選ばれたりしています。 贈った相手にも気を使わせないように、ということで、価格帯では2,000円~3,000円台の品物も人気があります。このジャンルでも食品系が定番で、スイーツやおつまみ系、ご飯のお供になるおかず系も人気が高いです。

また、お歳暮を購入場所や購入方法も変化しています。
一昔前までは、お歳暮といえば「百貨店」や「デパート」での購入が一般的でしたが、現在ではインターネットからの購入が主流となりつつあります。 現在は女性も働いている人が多く、特に主婦の方は家事に育児にと忙しくて、わざわざ時間をかけてお店まで出かけるのは大変です。年末でごった返すところでは、じっくり時間をかけて品定めするのは難しいかもしれません。 インターネットであれば、家に居ながらにして時間に余裕を持ってゆっくりと選ぶことができます。多くのネットショップでお歳暮時期に特集を組んだり、お歳暮専用サイトが設けられたりしているので、選択肢が広がりますね。 また、ネット通販で購入すると実店舗で購入するより安く購入できるうえに、ポイントが付与されるメリットがあります。
購入方法もカジュアル化してきているといえるのではないでしょうか。

まとめ

お世話になった方への感謝の気持ちを込めて贈るお歳暮だからこそ、センスのある品物を選びたいものですよね。 贈る相手の嗜好に合ったもの、長期保存しやすいもの、自分では買うことはほとんどないけれど、頂くと非日常・特別感を味わえるものなどが喜ばれるのではないでしょうか。
贈る際には、相手の年代に配慮して特に目上の人には失礼のないように十分注意して、選ぶことが大事だと思います。 相手に喜んでもらえれば、さらなるよい関係ができ絆も深まることでしょう。 贈る側も贈られる側も幸せな気持ちになれるのが一番ではないでしょうか。

令和最初の「お歳暮」は、無難で定番の商品にしますか? それともちょっと変わったサプライズを狙ってみますか? ぜひ相手に喜んでもらえるものを贈りたいですね。