カフェインはどのくらい摂っていいの?
ノンカフェインおすすめのお茶

カフェインとは?
カフェインとは、コーヒー豆やカカオ豆、紅茶、緑茶などの茶葉に天然に含まれる成分です。また、コーヒーや茶葉から抽出されたカフェインを清涼飲料水に添加した、栄養ドリンク、エナジードリンクや眠気覚ましの飲料などもあります。

カフェイン摂取量の目安は?
コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインですが、1日どのくらいの量を摂取するのがよいかをご存知ですか?
実は日本では、明確な基準や具体的な摂取量の目安は示されていません。しかし、カフェインの過剰摂取による健康被害へ注意が必要なため、厚生労働省などから、国際機関や海外の情報が公開されています。
例えばカナダでは、健康に悪影響がない1日あたりのカフェイン摂取量は、健康な成人で400mgと設定されています。カフェイン400mgは、例えばコーヒーならマグカップで約3杯、煎茶・ほうじ茶・烏龍茶なら約10杯、紅茶は約6杯までが目安となります。
※1杯200mlの場合
また、妊娠中、授乳中、妊娠予定の方はよりカフェインを減らすほうがよいと言われています。妊娠中の方はコーヒーならマグカップで約2杯までが目安※となります。
※英国食品基準庁やカナダ保健省の情報
このほかに、お子様やカフェインに敏感な方も、カフェインをおさえるほうがよいと言われていますので注意が必要です。
健康な方でも、就寝の4時間前以降のカフェイン摂取は、入眠を妨げる傾向があると言われておりますので、寝る前の飲み物を工夫することで、健康づくりに役立つかもしれません。
カフェインを摂りすぎないようにするために、商品の原材料や、栄養成分のカフェイン量をチェックしたり、カフェインを含まない飲み物を取り入れたりして気をつけたいですね。
健康に悪影響のないカフェイン摂取量の目安の例(海外)
1日当たりの健康に悪影響のない最大摂取量 | 機関名 | |
---|---|---|
妊婦 | 300mg/日 | 世界保健機関 |
200mg/日 | 欧州食品安全機関 | |
300mg/日 | カナダ保健省 | |
健康な成人 | 400mg/日 | カナダ保健省 |
コーヒーやせん茶、ほうじ茶などのカフェイン量
食品名 | カフェイン量 | 備考 |
---|---|---|
コーヒー(浸出液) | 60mg/100mL | 浸出法:コーヒー粉末10g、熱湯150mL |
せん茶(浸出液) | 20mg/100mL | 浸出法:茶葉10 g、90℃湯430mL、1分 |
ほうじ茶(浸出液) | 20mg/100mL | 浸出法:茶葉15g、90℃湯650mL、0.5分 |
ウーロン茶(浸出液) | 20mg/100mL | 浸出法:茶葉15g、90℃湯650mL、0.5分 |
紅茶(浸出液) | 30mg/100mL | 浸出法:茶葉5g、熱湯360mL、1.5~4分 |
日本食品標準成分表2020(八訂)
ノンカフェイン、カフェインゼロ、カフェインレス、デカフェの違いって?
さて、カフェインをおさえたい方に活用いただきたい飲み物として、ノンカフェイン・カフェインレス・デカフェなどがあります。その違いをご存知でしょうか?これらは主に、カフェインが入っていないのか少ないのかによって表現が異なります。
ノンカフェイン、カフェインゼロとは?
元々、カフェインが入っていない飲み物やお茶を指します。妊娠中や、小さなお子様などカフェインを摂りたくない方にオススメです。後ほど詳しくご紹介しますが、一般的に麦茶などがノンカフェインとして有名です。

カフェインレス、デカフェとは?
「カフェインレス」は、「コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約」により、カフェインを90パーセント以上除去したコーヒー飲料・レギュラーコーヒー・インスタントコーヒーにのみ表記できることになっています。元々はカフェインを含んでいたコーヒー豆を使用し、製造方法の工夫によりカフェインを除去した商品について「カフェインレス」と表現されます。
「デカフェ」は英語の「decaffeinated」を略した言葉で、こちらもカフェインを除去したものを一般的に差します。カフェインレス、デカフェもごくわずかですがカフェインが含まれています。
ノンカフェインおすすめのお茶
一般的に、緑茶・烏龍茶・紅茶など、茶葉から作ったお茶にはカフェインが含まれています。
一方、麦茶・そば茶などの穀物から作ったお茶や、ルイボスティーなどには、カフェインは含まれていません。ノンカフェインのお茶には、さまざまな種類があります。代表的なものやおすすめのお茶をご紹介します。
麦茶
夏の定番ドリンク。香ばしく、飽きの来ないすっきりとした味わいで、お子様からお年寄りまで古くから愛され続けています。

ルイボスティー
南アフリカ共和国のみで摂れるお茶。清涼感あふれる紅茶のような風味豊かな、味と香りが特徴です。ノンカフェインでありながら、ポリフェノールやミネラルを含みます。

たんぽぽ茶(たんぽぽコーヒー)
たんぽぽの根を香ばしく焙煎したお茶。コーヒーの代替飲料として妊産婦さんからも人気。たんぽぽ根100%のコーヒー風味のお茶や、他のお茶とブレンドしたお茶風味など様々販売されています。

黒豆茶
黒豆のみの黒豆茶はノンカフェイン。黒豆にはポリフェノールが含まれ、香ばしい風味のお茶です。

ごぼう茶
ごぼうを細かく切って、乾燥・焙煎したお茶。香ばしく、ごぼうの風味が感じられます。
どくだみ茶
古くから美容や健康に定評のあるお茶で、カリウムやマグネシウムを含みます。
そば茶
そばの実を乾燥・焙煎などして作られたお茶。ポリフェノールの一種である「ルチン」という成分を含みます。そばが持つ独特の風味や香りが特徴です。そばアレルギーがある方は注意が必要です。
これらの飲み物は素材単体ではノンカフェインですが、カフェインを含む茶葉とブレンドされた商品も販売されていますので、原材料をチェックされることをおすすめします。
お子様、妊娠中や授乳中の方はもちろん、カフェインに敏感な方、寝る前などには、ノンカフェインの飲み物を上手に取り入れたいですね。ノンカフェインの飲み物は様々な種類があります。栄養素を調べてみたり、飲み比べたりして、ご自分の好みの飲み物を見つけてみてくださいね。