髪の毛が美しいと、それだけで魅力的に見えます。
サラサラでツヤやかな美髪に憧れている女性は世代を問わず多いことでしょう。
美髪を手に入れるためには、肌のお手入れと同様に、毎日のケアを欠かさないことが大切です。
日頃、「髪にツヤが足りない」と悩んでいる人は、シャンプーやスタイリング方法など、毎日何気なく行っているヘアケアの習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
この記事では、健康な髪の毛を育てるケアの基本と、美髪を手に入れるワンランク上のお手入れ方法をご紹介します。
【目次】
1. 髪の毛の健康に関する基礎知識
2. 髪の毛のケアの基本
3. 美髪を手に入れる!髪の毛のケア
4. 毎日の正しいケアで、ツヤやかな美髪へ
髪の毛の健康に関する基礎知識
ヘアケアの方法に入る前に、髪の毛の基本的な情報を押さえておきましょう。
ここでは、髪の毛が育つ仕組みや傷む原因についてお伝えします。
●髪の毛が育つ仕組み
髪の毛は、ケラチンと呼ばれるタンパク質を主成分としています。
そのため、ケラチンが不足すると、髪の毛の健康状態を損なうおそれがあります。
髪の毛は大きく分けて2つの要素で構成されています。
一般的に髪の毛と呼ばれているのは、正式には「毛幹(もうかん)」という部分で、もう1つは頭皮の中にある「毛根」です。
髪の毛の成長には、毛根の底にある毛乳頭という部分が深く関係しています。
毛乳頭は、頭皮の毛細血管を通じて髪を育てるために必要な栄養素を受け取る組織です。
毛乳頭がケラチンの構成要素であるアミノ酸を受け取ると、毛乳頭のまわりにある毛母細胞と呼ばれる組織の細胞分裂が活発になり、髪の毛が育ちます。
つまり、髪の毛の成長は、毛母細胞の働きが重要なポイントだということです。
●髪の毛が傷む主な原因
・乾燥
乾燥した空気は髪の毛の水分を奪います。また、紫外線(UV)も、肌の日焼けだけでなく髪の毛の乾燥を引き起こす原因の一つです。
髪の毛の乾燥が進むと、ツヤがなくなり、パサつきが生じやすくなります。
・摩擦
摩擦によるダメージも髪の毛を傷めます。
特に、十分乾いていない状態で摩擦が起こると、キューティクルがダメージを受け、ツヤが失われてしまいます。
例えばお風呂上がりにゴシゴシ水分を拭き取るような誤ったタオルドライをすると、キューティクルがはがれやすくなります。
その結果、枝毛や切れ毛の原因にもなるので注意が必要です。
・頭皮の汚れ、炎症
頭皮が汚れたり、炎症を起こしたりすることも、髪の毛の健康には良くありません。
髪の毛を作る毛母細胞が正常に働くには、酸素と栄養素が必要です。
これらは毛細血管を通じて毛母細胞に届けられますが、皮脂による毛穴詰まりや炎症が生じると、頭皮がダメージを受けて、毛細血管の血行が悪くなります。
結果として、酸素と栄養素が毛母細胞に供給されにくくなるため、毛母細胞の働きが弱くなり、髪の毛の成長が妨げられてしまいます。
・カラー、パーマ
カラーやパーマも、髪の毛を傷める原因になります。
カラーやパーマには刺激の強い薬品が含まれていることが多く、髪の毛に負担を与えがちです。
薬品の影響によってキューティクルが開くと水分や油分が奪われやすくなるので、ヘアミストやヘアオイルなどで乾燥やパサつきを防ぐ必要があります。
・ヘアアイロン
ヘアアレンジに便利なヘアアイロンを髪の毛に当てるときも、注意が必要です。
ヘアアイロンで髪の毛に高熱を与えると、キューティクルが開きやすくなり、水分や油分が奪われる原因となります。
その結果、髪の毛が硬くなってゴワゴワしがちです。
●髪の毛のケアの基本
健康な髪の毛を保つためには、毎日の正しいケアが欠かせません。
日頃のケアで注意したいポイントについて解説します。
●髪の毛の洗い方
髪の毛を洗う前に行いたいのがブラッシングです。
ブラッシングすることで、髪の毛の絡みが少なくなって洗いやすくなります。
髪の毛を洗う際は、まずお湯で予洗いをします。
髪の毛と頭皮を十分に洗ったら、シャンプーを手のひらでよく泡立てて髪の毛に乗せます。
ゴシゴシこすると摩擦によって髪の毛を傷めてしまうので、頭皮をマッサージするように洗うことがポイントです。
泡が残らないように十分洗い流したら、コンディショナーを付けます。
コンディショナーの油分が髪の毛や頭皮への負担になることがあるため、あまり多く付けすぎないようにしましょう。
コンディショナーは毛先からなじませ、十分に浸透したら、お湯でしっかりと洗い流してください。
頭皮にコンディショナーが残っていると、毛穴詰まりの原因となり、健康な髪の毛が育つ妨げとなるおそれがあるからです。
頭皮まで丁寧に洗い流すことを心掛けましょう。
●髪の毛の乾かし方
ドライヤーは髪の毛の根元から当てることがポイントです。
根元に指を入れて髪の毛を浮かせるようにしながら風を当て、根元から毛先に向かって指を通しながら乾かします。
キューティクルの構造は根元から毛先へ向かってうろこ状になっています。
そのため、根元から風を送ることで、キューティクルが開きづらくなり、手触りの良い髪の毛を保つことができます。
ポイントは温風で乾かしたら、最後に冷風で冷やし、キューティクルを引き締めることです。
熱によって開いたキューティクルをそのまま放置していると、髪の毛から水分が抜けやすくなるので注意しましょう。
●髪の毛のために普段から気をつけること
毎日のヘアセットの際、髪の毛や頭皮に負担をかけすぎないことが大切です。
髪の毛をまとめるときは、引っ張りすぎないように注意しましょう。
ポニーテールやお団子などのヘアスタイルをするときは、同じ位置で結ばないようにするなどの工夫が必要です。
細かな編み込みをしたヘアスタイルも、頭皮に負担をかけるので、同じ髪型を続けるのは控えましょう。
また、帽子を着用するときは、頭部の蒸れに気をつけましょう。
蒸れた状態になると、ニオイやかゆみを引き起こし、肌荒れや炎症につながるおそれがあります。
帽子をこまめに脱いだり、小さな帽子をかぶらないようにしたりして、蒸れを予防する工夫が必要です。
美髪を手に入れる!髪の毛のケア【上級編】
髪の毛は手をかける分だけ、さらにツヤやかな美髪に導くことが可能です。ここでは、基本のお手入れに加えたいヘアケアの仕方をご紹介します。
●シャンプーにこだわる
美髪を作るためには、髪の毛とシャンプーの相性に注目することが大切です。
シャンプーは髪質に応じて選びましょう。
シャンプーの種類は数多くありますが、細い髪の毛、太い髪の毛、くせ毛など、どの髪質にも合いやすいのはアミノ酸系シャンプーです。
髪の毛が細く、ダメージを受けやすい人は、天然オイル配合のアミノ酸系シャンプーを選ぶと良いでしょう。
オイルが持つ保湿力により、傷んだ髪の毛にハリやコシを与える効果が期待できます。
●頭皮クレンジングをする
頭皮の毛穴をクレンジングすると、地肌の毛穴詰まりが解消されます。
その結果、頭皮に必要な皮脂が分泌されるようになり、ほど良く保湿されるため、頭皮の健康状態を保ちやすくなります。
フケやかゆみなどの頭皮トラブルの予防にも効果的です。
頭皮クレンジングの回数は、週に1度、シャンプーの前に行うのが良いでしょう。
方法は簡単で、クレンジング剤を使い、頭皮をマッサージするようになじませ、洗い流します。
使用するオイルは、頭皮ケア専用のクレンジングオイルのほか、ホホバオイル、オリーブオイル、椿オイル、馬油なども使用できます。
●頭皮マッサージをする
頭皮の健康状態を保つために、洗髪後に頭皮を指圧しましょう。
頭皮の血行促進につながるので、抜け毛予防などの効果が期待できます。
●髪の毛のケアに役立つグッズを活用する
・ヘアミスト
ヘアミストは髪の毛に水分を補います。
ヘアセットをする際に、髪の毛の癖やボリュームを抑えられるので、ブラッシングやスタイリングの時間も短縮できます。
また、髪の毛を保湿することで、摩擦によるダメージを減らすのにも役立ちます。
・ヘアオイル
髪の毛の水分と油分を閉じ込めるのがヘアオイルです。
植物性オイルや美容成分が配合されており、髪の毛に栄養を与えます。
香り付きのオイルも販売されているので、好みの香りから選んでも良いでしょう。
・トリートメント
トリートメントは髪の毛に栄養を与え、ダメージを補修する働きがあります。
一般的に、トリートメントはシャンプーやコンディショナーと同じラインの商品が販売されているため、同じ種類の商品を使うと良いでしょう。
トリートメントには洗い流すタイプと洗い流さないものがあります。
洗い流すタイプは、コンディショナーの後に髪の毛に浸透させます。
洗い流さないタイプは、お風呂上がりや、髪の毛の乾燥が気になるときなどに使うと良いでしょう。
・マイナスイオンブラシ
ブラッシングでヘアケアができるアイテムとして、マイナスイオンブラシが販売されています。
その名のとおり、髪の毛にマイナスイオンを与えられるブラシです。
髪の毛は、プラスイオンが増えすぎると静電気が起きやすくなり、キューティクルがはがれやすくなります。
マイナスイオンブラシを使うことで、髪の毛の静電気を軽減し、潤いを与える効果が期待できます。
毎日の正しいケアで、ツヤやかな美髪へ
髪の毛は私たちが思っている以上にデリケートなパーツです。
自己流のケアによって髪の毛を傷めてはいないか見直してみましょう。
正しいヘアケアの実践はもちろん、頭皮のマッサージやクレンジングなどのひと手間を加えると、頭皮や髪の毛の変化を実感できるはず。
健康な髪の毛を作る習慣を身に付け、ツヤやかな美髪を手に入れましょう。