イースター

4月12日はイースター!

ここ5、6年春になるとテレビでよく耳にするようになった言葉「イースター」。
かわいらしい「うさぎ」とカラフルな「たまご」が印象的ですよね。
テーマパークなどでも「イースター」をテーマにしたイベントが行われることが増えてきましたが、いまいち「イースター」と言われても日本ではなかなかどんなイベントなのかわからない方も多いのではないでしょうか?今回は、「イースターについて」探っていきましょう。

イースターとは?

イエス・キリストの復活を祝うお祭りです。日本語では「復活祭」とも言います。
弟子に裏切られ十字架にかかったイエス・キリストは、死刑後3日後に復活したといわれています。キリスト教信者にとっては、クリスマスともに最大のイベントとされています。
「イースタ―」は、諸説ありますが、北欧神話「春の女神エオストレ(オスタラ)」の春をお祝いする女神のお話。そして、「イエス・キリスト」が処刑後3日後に復活したというエピソードと融合し「イースター」と呼ばれるようになったそうです。

もともとは、イスラエルの宗教的お祭りユダヤ教の春の例祭「過越の祭(ぺサハ)」が由来している説もあります。世界的な画家「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の「最後の晩餐」という作品がありますが、「過越の祭(ぺサハ)」期間中の一コマ、弟子たちとの食事風景の様子を描いています。この食事をした次の日イエス・キリストは十字架にかかり処罰されたといわれています。キリストの死後キリスト教がヨーロッパ各地に広まると、各地に昔から伝わる春分祭と混ざり合い、現在のイースター(復活祭)になっていったといわれています。

うさぎとたまごがイースターのシンボル

イースターでは、かわいらしいうさぎの飾り物や、カラフルにペイントした、たまごがつきもの。
「たまご」に関する正確な起源は解明されていませんが、生命誕生を象徴しています。
また、キリスト教の決まりで、肉や卵など動物性食品を食べないで過ごしていた信者がこの日を境に解禁するという習わしがあり、キリスト教では重要視されてきました。
カラフルに色付けできる「イースターエッグ」ですが、特に赤色は、キリストが流した血を表しているとも言われています。
また、「うさぎ」はたくさん子供が産めることから繁栄を象徴しています。ドイツのルーテル教会から広まったルーツで、「裁判官役のうさぎが登場しイースターの時期になると子供たちがいい子にしていたか評価する」という言い伝えからきている説もあります。
また、サンタクロースのようにイースターエッグやキャンディー、おもちゃなどバスケットに入れて、いい子にしていた家庭へ届けるそうです。このようなとらえ方から、イースターでは春の訪れを喜ぶ気持ちをこの2つに重ね合わせました。キリスト教が伝わった国の風習よって、たまごを使った遊びや、料理など祝い方は異なりますが、春を待ちわび、そして、祝う気持ちは一緒なのですね。

たまご・ウサギモチーフのかわいいレシピ公開中!イースターパーティーに♪

イースター

最後に

これまで、イースターについて見てきましたが、「クリスマス」は日本でイベントとして盛大に開催されるのに対し、「イースター」は、おなじキリスト教が関係するのに「クリスマス」ほど定着しないのはなぜでしょうか?

【開催日が決まっていない】
イースターは「クリスマス」と違って日付が定められていません。
開催日時は、西方教会(西ヨーロッパなど西ローマ帝国で影響が強い国)、東方教会(東欧やギリシャなど東ローマ帝国の影響が強い国)と若干日にちがずれますが、「春分の日の後の、最初の満月の日の翌日曜日」と定められた移動祝祭日です。
ここ、5、6年のうちにテーマパークで「イースター」をテーマにしたイベントが開催されるようになりましたが、「うさぎ」と「たまご」の結びつきがわからず、疑問に思ってもそのまま調べずに、いつの間にかイベントが終了していたということも大いにあるのではないでしょうか。
ですから、キリスト教信者の方や、興味を持ち毎年情報収集しない限り、定着するのは難しいと予想されます。

【春の訪れを祝うイベントがすでに日本ではある】
春になると、「あ。春だ」と実感することが「お花見」だと思います。日本では「お花見」文化のほうが強く、春になるとテレビでお花見の話題が多くなりますよね。
開花情報やお花見スポットなど足を運びたくなる情報が豊富に得ることができます。
桜に対して「イースター」は言葉を見るだけでは、何のイベントか想像しにくいですよね。また、テレビでも桜ほど盛大に取り上げられることは少ないです。「イースター」を知らず、なかなか春の訪れを祝うイベントとして結びつきにくいからではないかと考えられます。

イースターとはキリスト教に深い関わりがあり、イエス・キリストの復活を祝うと共に春の訪れを祝うイベントだということがわかりました。キリスト教の広まり方とその国によって、どちらに重きを置くかは変わってきますが、日本では、クリスマスのように、日本流にアレンジされ、春の風物詩として定着する時代がやってくるといいですね。