ダイエット総集編 ダイエットの正しい知識って?

講師の先生プロフィール

アンチエイジングアドバイザー 米井嘉一先生

同志社大学大学院生命医科学研究科教授として研究に尽力するほか、日本抗加齢医学会の国際担当理事として、アジア・ヨーロッパ・アメリカなど各国の抗加齢医学会との交流に努める。主な著書に、「アンチエイジングのすすめ」(新潮社)、「早く老ける人、老けない人」(PHP研究所)などがある。

皮膚の老化の7割は紫外線による酸化

太る理由はいくつかあります。大きく分けると次の3つです。❶食べ過ぎ❷身体活動量が少ない❸間違った食べ方をしている。まずは❶の「食べ過ぎ」。これは誰でも太るから気をつけてる、と思っていますよね。でも結構皆さん知らず知らずのうちに食べ過ぎになっていませんか?チェックシートの中ですと⑤や⑦にチェックがついているような方です。これは、自分では元をとった!得した!という気分が先に立って、食べ過ぎになっていることを忘れてしまいがちです。一時的に得をしても、糖尿病にでもなって毎月の医療費がたくさんかかるようになっては、元も子もありません。気をつけましょう。次に❷の「身体活動量が少ない」、ここでは運動量ではなくて、あえて身体活動量としました。日本人の摂取カロリー量はこの20~30年ほどで2、3%しか増えていません。ところが、大変便利な移動手段や家電製品が普及したのと引き換えに、どこかへ出かけたり、家事をしたりする中で、今まで当たり前にあった日常生活における身体活動量が10%以上減っています。つまり食べ過ぎよりもこの身体活動量の低下の方が、今や大きな問題といえるでしょう。

病は気から 老化も気から


最後に❸の「間違った食べ方をしている」、チェックシートではここに一番重点をおきました。以前からお話をしているように、急激に血糖値を上げてしまうような食べ方は、非常に太りやすいばかりか、体内にAGEsという物質がたくさんできて、老化や糖尿病などの疾患を加速度的に悪化させます。特にチェックシート③に当てはまる方は要注意です。食事後2~3時間でお腹が空くのは、その前の食事で血糖が急激に上昇し、血糖を抑えるホルモンであるインスリンが大量に出たために一時的な低血糖状態によって引き起こされた可能性があるのです。こういったことを防ぐためには、空腹時にいきなり甘いものをとらないのは当然ですが、ゆっくり良く噛んで食べる、野菜や海藻から食べる、朝食は抜かない、炭水化物だけの食事は避ける、などチェックシート②、④、⑥、⑧、⑨とは逆の食生活を送ってください。

紫外線対策をしっかりと!

せっかく痩せたのにリバウンドしてしまった。このような事態を避けるためにまずはリバウンドの正体を理解することが必要です。リバウンドしてしまう1つめの要因は、満腹シグナルのホルモン「レプチン」の生理機能です。レプチンとは、脂肪組織から分泌されるホルモンで、食事をし始めてから20~30分ほどで血糖や脂肪量を感知して出てくる仕組みになっています。通常であればレプチンは脳に運ばれ、視床下部に達して「満腹中枢」に働きかけ、「もうこれ以上食べなくていいよ」(食欲抑制)という指令を出すと同時に、「体を動かしなさい」(代謝促進)とあなたに運動を促す働きをします。(図1)急に痩せる(脂肪が減る)と、レプチン禁断症状となり、ものすごい飢餓感、空腹感に襲われます。そこで我慢できず余計に食べてしまうのです。2つめは、ダイエット後は腸管の栄養吸収率が高まっている状態(からからのスポンジに水が吸われるよう)で、食べたものがぐんぐん吸収されるのです。3つめはダイエットによって基礎代謝が下がっていて食べたものが燃焼されにくくなり、脂肪へ蓄積されやすくなることです。では、そのようにならないためにはどのようにしたら良いかというと、先ほどお話した、「間違った食べ方」を改め、「正しい食べ方」で徐々に痩せればリバウンドをしにくいダイエットができるということです。
正常なレセプチンの働き
リバウンドを防ぐ「正しい食べ方」

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