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連載:解ればできるアンチエイジング 第1回 老化の原因「糖化」とは?

 

講師の先生プロフィール

 アンチエイジングアドバイザー 米井嘉一先生

 
同志社大学大学院生命医科学研究科教授として研究に尽力するほか、日本抗加齢医学会の国際担当理事として、アジア・ヨーロッパ・アメリカなど各国の抗加齢医学会との交流に努める。主な著書に、「アンチエイジングのすすめ」(新潮社)、「早く老ける人、老けない人」(PHP研究所)などがある。

老化を語る上で避けては通れない、ある「生体中の反応」が昨今注目され始めています。それが「糖化」です。実は今、私たちを取り巻く生活環境が、この糖化を促進させる要素にあふれていることをこれから説明していきます。

  

糖化(メイラード反応)とは、たんぱく質や脂肪などが糖(グルコース)と反応して変性してしまうという反応を言います。
1912年にフランスの科学者L・C・メイラードが提唱したことから名づけられました。

糖化反応の実験では、アミノ酸にグルコースを混ぜて熱を加えます。すると時間が経つにつれて褐色に変化していきます。
身近な例では、ホットケーキを焼いたときの反応がわかりやすいでしょう。牛乳や卵に砂糖を混ぜて焼くと、こんがりと褐色に変化し、おいしそうな香りを放ちますが、これがメイラード反応、つまり糖化です。砂糖を煮詰めたときの「カラメル化」も、醤油や味噌の風味をよくする反応も同様です。

「こんがり」「よい香り」「風味 を増す」と、食材に関してはメリットの多い反応ですが、これが私たちの体の中で起こってくると非常に危険なことになります。

生体中の反応については、1968年に人のヘモグロビン(酸素を運ぶたんぱく質)が、血液中のグルコースと反応して糖化することが発見されました。
そのヘモグロビンは「ヘモグロビンA1C」と呼ばれ、糖尿病の代表的な検査として知られています。糖尿病になればこの値が上昇するのです。

恐ろしいのは、糖化と糖尿病合併症(白内障や腎症、神経症)の関係です。

糖尿病の患者は血中のグルコース濃度が高いので、糖化反応が起こりやすく、そのスピードがアップしてしまいます。そうすると、恐ろしい糖尿病合併症を早々に引き起こしてしまうのです。これらの糖尿病合併症が悪化すればするほど、老化現象も拍車をかけて進みます。
それは加齢による正常な変化とは違う、「病的な老化」です。糖化は極端に早く「老化する人」を作ってしまうのです。

糖化の仕組み